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生産性

個人開発が本業の評価につながった話。お金を目的にしないという選択

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収益化できていない個人開発が、なぜか本業の評価や昇給につながりました。お金を稼ぐ手段という発想を手放し、技術書での学びが本業へ波及する循環が生まれた経緯を、自分の体験から紹介します。

個人開発が本業の評価につながった話。お金を目的にしないという選択

はじめに

個人開発を続けていますが、正直なところ収益にはまったくつながっていません。それでも最近、本業の評価が上がり、昇給にも影響がありました。自分でも意外な結果でした。

個人開発やブログを「資産」として捉える考え方については、以前の記事で詳しく書きました。今回はその話の続きとして、なぜ収益化していない個人開発が本業の評価につながったのかを書きます。

「お金を稼ぐ手段」という発想を手放したきっかけ

個人開発を始めた当初は、正直なところどこかで収益化を意識していました。副業として成立させたい、そんな気持ちが少なからずありました。しかし、なかなか結果が出ない時期が続きました。

そんなとき、何のために個人開発を続けているのかを改めて考え直しました。出した答えは、お金を稼ぐ手段としてではなく、自分にとっての資産を積み上げる行為として続ける、というものでした。個人開発だけでなく、ブログ運営、筋トレ、ランニングにも同じ感覚があります。どれも続けた分だけ自分の中に積み上がっていく感覚があり、すぐには思いつく「負債」がありません。

お金を稼ぐ手段という発想を手放したことで、続けること自体への焦りが減りました。そして、これが結果的に本業への波及を生む転換点になりました。

技術書で視座が上がったことが、本業にどう波及したか

個人開発を続けていると、実装のために技術書を読む機会が増えます。設計の考え方、アーキテクチャの選び方、コードの品質に関する本などです。最初はあくまで個人開発のために読んでいました。

しかし、読み進めるうちに、これらの知識が本業の判断にもそのまま使えることに気づきました。設計レビューで指摘できる観点が増えました。技術選定の議論で、以前より一段階深いところまで意見を言えるようになりました。個人開発というアウトプットの場があったからこそ、本で読んだ内容を実際に手を動かして確かめる機会があり、知識が定着しやすかったのだと思います。

視座が上がると、評価される仕事の質そのものが変わってきます。言われたことをこなすだけの仕事から、なぜそう設計すべきかを説明できる仕事へと変わっていきました。この変化が、本業での評価や昇給に間接的につながったと感じています。個人開発というアウトプットの場を持っていたことが、インプットの質と量を底上げしていたのだと思います。

「自分のために積み上げたもの」が結果的にお金につながる循環

振り返ってみると、ここには一つの循環がありました。個人開発を資産として積み上げる、そのために技術書を読む、読んだ知識が本業での判断に活きる、評価が上がる、という流れです。

『SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル 第2版』という本では、資産とは維持費より提供する価値が高いものだと定義されています。この定義に照らすと、個人開発のために身につけた知識や視座は、まさに資産と呼べるものだったのだと思います。自分のために積み上げたはずのものが、回り回って本業での評価という形で還元されました。お金を稼ぐ手段として個人開発を始めていたら、この循環には気づけなかったかもしれません。収益という直接的な結果を求めていた間は、視座が上がることの価値に意識が向いていなかったからです。

エンジニアへの実践

この循環は、狙って作れるものではないと思います。評価を目的にして個人開発を始めても、おそらく長続きしません。評価はあくまで結果であり、目的にした瞬間に本末転倒になってしまいます。

それよりも、自分が積み上げたいものを積み上げ続けることの方が重要だと感じています。個人開発でも、ブログでも、技術書を読むことでも構いません。続けることそのものに意味を感じられる対象を持ち、評価は後からついてくるものとして距離を置く。この距離感を保てると、結果が出ない期間にも焦らずに続けやすくなります。

まとめ

個人開発は収益化できていませんが、本業の評価や昇給という形で、思いがけない形の見返りがありました。きっかけは、お金を稼ぐ手段という発想を手放したことでした。そして、個人開発のために読んだ技術書が視座を上げ、その視座が本業での評価につながるという循環がありました。

段階

内容

発想の転換

個人開発をお金を稼ぐ手段ではなく、資産を積み上げる行為として捉え直した

インプット

個人開発のために技術書を読み、視座が上がった

本業への波及

視座の高まりが評価される仕事の質を変え、評価・昇給につながった

個人開発やブログ運営を資産として捉え直す考え方については、以前の記事で詳しく書きました。収益という直接的な結果だけを見ていると、こうした間接的な循環には気づきにくいかもしれません。もし個人開発の収益化に焦りを感じているなら、一度その目的を手放し、自分のために積み上げることに意識を向けてみてはいかがでしょうか。