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生産性

続けるから続いているへ。面倒さの原因を取り除いて習慣を楽にする

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習慣化のテクニックを試しても続けるのが苦しいのは、行動に含まれる面倒さが残っているからかもしれません。ジムへの移動をなくした筋トレの実例をもとに、「続ける」から「続いている」へ変わる、面倒さを取り除く視点を紹介します。

続けるから続いているへ。面倒さの原因を取り除いて習慣を楽にする

はじめに

習慣化のテクニックを試したのに、なぜか続けるたびに疲れてしまう。
そんな感覚はないでしょうか。

トリガーを決める、記録をつける、ご褒美を用意する。
どれも試してみたし、実際に効果もある。
それでも「今日もやらなきゃ」という頑張っている感が抜けず、続けること自体がどこか苦しい。

私も同じような時期がありました。
しかし今は、いくつかの習慣について「続けている」という意識がほとんどないまま続いています。
何が変わったのかを振り返ってみると、頑張り方を工夫したのではなく、面倒さの原因そのものを取り除いていたことに気づきました。
この記事では、その視点について書きます。

「続ける」と「続いている」の違い

習慣化がうまくいっているとき、自分の中では「続けている」という感覚がありません。
気づいたらやっていて、気づいたら終わっている。
そんな状態に近いです。

逆に、意志力で頑張って続けている習慣は、毎回「今日もやるぞ」という一段階の踏ん張りが必要です。
この踏ん張りが必要な状態は忙しい日や疲れている日に真っ先に崩れます。
私自身、この二つの状態にはっきりとした違いがあると感じています。

「続ける」は意識的な行為です。「続いている」は、もはや意識にのぼらない状態です。この違いを分けているものは何かを考えたとき、行き着いたのが「面倒さ」でした。

続かない本当の原因は「面倒さ」にある

習慣化の本を読むと、ご褒美を設計する、記録して可視化する、といったアプローチがよく紹介されています。
これらは有効な方法だと思いますし、私も取り入れたことがあります。ただ、こうしたアプローチには限界も感じていました。

ご褒美を足しても、行動そのものが面倒であれば、その面倒さは消えません。
面倒な行動に対して外からモチベーションを足しているだけなので、モチベーションが切れた瞬間に元に戻ってしまいます。

そこで視点を変えました。
モチベーションを足す方向ではなく、面倒さという阻害要因そのものを見る方向です。
「なぜこの行動を面倒だと感じているのか」を具体的に分解し、その原因を取り除けないかを考えるようにしました。

『エフォートレス思考 努力を最小化して成果を最大化する』という本には、重要なタスクを「我慢して片付けるもの」と捉えると後回しになりやすいという考え方が紹介されています。そして「何をやるか」だけでなく「どのようにやるか」を工夫することで、面倒な作業も前向きな体験に変えられるとも書かれています。私が実感していたことと、この考え方は重なっていました。

面倒さの原因を取り除いた実例:筋トレ

最もわかりやすい実例が筋トレです。
もともとは自宅から徒歩15分ほどのジムに通っていました。

最初のうちは続いていましたが、次第に足が遠のいていきました。
理由を突き詰めると、トレーニングそのものよりも、ジムに行くまでの移動が面倒だったのです。
着替えて、荷物を持って、往復30分歩く。
この一連の準備と移動が、行動を始める前の大きな抵抗になっていました。

そこで、自宅にトレーニングベンチと可変式ダンベルを購入しました。
移動という面倒さを、根本からなくすための投資です。
テクニックやモチベーション管理で移動の面倒さを乗り越えようとするのではなく、環境そのものを変えることで、面倒さの原因自体を消しました。

結果として、筋トレは「行くかどうか」を判断する行為ではなくなりました。
思い立ったらその場でできるので、意志力を使う場面がほとんどありません。
見た目や体重にも変化が出てきており、続けているという意識がないまま、気づけば習慣として定着していました。

なお、読書についても通勤時間にKindleアプリを開くという形で続けています。
こちらの実例は意志力に頼らず習慣化する、仕組み化という考え方で詳しく書いたため、この記事では割愛します。

結果が出る前でも仕組みで続けられる:個人開発・ブログ

一方で、まだ結果が出ていない領域もあります。個人開発とブログ運営です。

筋トレと違って、こちらは見た目や数値のようなわかりやすい変化がまだありません。
行動と結果のあいだのタイムラグが長く、正直なところ、始めた直後は続ける意味を見失いかけたこともありました。

『エフォートレス思考』では、行動と結果のタイムラグが長いほど継続しづらく、行動そのものに即座の満足を結びつけると続きやすくなる、という考え方が紹介されています。
個人開発やブログについてはこの即座の満足をまだうまく設計できていないというのが正直なところです。

それでも続けられているのは、結果が出るのを待つ前提で、いつ・どこで取り組むかをあらかじめ決めているからです。
結果というご褒美が届く前の期間を仕組みの力で乗り切っている感覚に近いです。
筋トレのように面倒さの原因そのものを取り除けていない分、こちらはまだ「続けている」という意識が完全には消えていません。

エンジニアが自分の「面倒さ」を見つける視点

エンジニアの日常には、面倒だと感じながらも我慢して続けている行動が意外と多いのではないでしょうか。
毎日コードを書く、技術記事を書く、勉強のためにインプットする。
どれも大事だとわかっていても、続けるたびに「頑張っている感」が抜けないなら、一度立ち止まって面倒さの正体を分解してみる価値があります。

いつ・どこで行動するかを決めることは、以前の記事意志力に頼らず習慣化する、仕組み化という考え方でも書いた通り、行動を始めるハードルを下げるうえで効果的です。
今回書いた内容は、その一歩先にある視点です。
行動を始めるタイミングを決めるだけでなく、行動そのものに含まれる面倒な要素を具体的に洗い出し、環境や道具への投資によって根本から取り除けないかを考えてみる。
この視点を持てると、習慣化は「頑張って続けるもの」から「気づいたら続いているもの」に近づいていきます。

まとめ

習慣化がうまくいっているとき、そこには「続ける」という意識的な頑張りではなく、「続いている」という無意識に近い状態があります。
その違いを生んでいるのは意志力の強さではなく、行動に含まれる面倒さがどれだけ取り除かれているかでした。

筋トレでは、ジムへの移動という面倒さを自宅環境への投資でなくすことで、続けているという意識がほとんどないまま習慣が定着しました。
個人開発やブログのように、まだ結果が出ておらず面倒さの原因を完全には取り除けていない領域もあります。
そうした領域では、いつ・どこで取り組むかを決める仕組みの力を借りながら、結果が出るまでの期間を乗り切っています。

もし続けたい習慣があるなら、ご褒美やモチベーションを足す前に、その行動のどこが面倒に感じられているのかを一度分解してみてはいかがでしょうか。